建物を造る際にアスベストが使われていると、重大な健康被害を引き起こすことがあります。
もしも、賃貸物件の管理をしているならば、この問題について早めに対処しなければなりません。
そこで今回は、アスベストとはどのようなものか、含有を調査する方法や対処法を解説します。
賃貸物件の管理で考えたいアスベストとは
アスベストが危険であることを知っていても、アスベストがどのようなものかご存じの方は少ないかもしれません。
アスベストとは、石綿ともよばれる物質で、天然の繊維状けい酸塩鉱物のことです。
建材に使われるアスベストの代表的な種類としては、蛇紋石系のクリソタイル(白石綿)、角閃石系のクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)が挙げられます。
安価であるとともに、耐火性・断熱性・防音性・絶縁性といった性質を持つことから、アスベストは、高度成長期を中心に建材として重宝された時期がありました。
アスベストが体内に入った場合、肺がんや悪性中皮腫の原因となりますが、30年以上の潜伏期間を経て発症するケースも珍しくありません。
管理している建物にアスベストが含まれているか調べるためには、最初に、施工会社や販売元に問い合わせて、設計図書を確認しましょう。
必要に応じて現地調査をおこないますが、公的な資格を持ったアスベスト調査の専門家に依頼します。
調査が完了したら、調査結果とともに、必要な管理についての説明を受けてください。
管理する賃貸物件でアスベストが検出された場合の対処法
設計図書の確認や現地調査の結果、管理する賃貸物件にアスベスト吹付け材やアスベストを含む保温材、成形板の使用が確認された場合、3つの対処法があります。
1つ目は、見つかったアスベストを完全に取り去る「除去工法」です。
建物に使われているアスベストをすべて除去する方法であり、施工前にアスベストの飛散を防ぐ抑制剤の散布が必要となります。
2つ目は、アスベストが飛散しないようにする「封じ込め工法」です。
これは、アスベストに対し薬剤や造膜材などを散布して露出を防ぐものですが、建物の改築や改修の際には除去作業をおこなう必要があります。
3つ目は、アスベストに板などをかぶせて飛散を防ぐ「囲い込み工法」です。
この工事中には、アスベストに衝撃を与えたり、触れたりしないように細心の注意を払う必要があります。
アスベストが含まれていることが判明したにも関わらず、こうした対処を怠ると、入居者に健康被害をもたらすリスクがあります。
健康被害が出た場合には、管理している貸主に損害賠償が請求されるため、迅速な対処が大切です。
まとめ
アスベストとは、建材に使われていた天然の鉱物の一種で、体内に取り込まれると深刻な健康被害を引き起こします。
調査の結果、管理する賃貸物件にアスベストが含まれていると判明したら、除去工法などの適切な対処をとってください。
入居者に健康被害が出た場合、貸主に損賠賠償請求がされるため、早めの対処が大切です。
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